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銀行系と消費者金融系の違いは?審査の厳しさが気になる方へ!

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銀行系カードローンと消費者金融系の違いを解説!審査内容も違いがある?

カードローンを発行する企業の区分けに、銀行系カードローンや消費者金融系カードローンという2つの言葉がよく使用されています。

この「○○系」という言葉が区分けを曖昧にする原因となっているです。本当の違いは何でしょうか?ハッキリさせてみましょう。

1.銀行系カードローンとは?

銀行系カードローンとはどんなもの?

日本人は国民性によるものなのか、何かとモノを区分けすることが好きな割には、その境界線を曖昧にしてしまう傾向があると言われています。



この区分けを曖昧にする言葉として、よく使用されるのが「〇〇系」です。肉食系や草食系などもそうです。

「んー、どちらかと言えば肉食系かな?」や「それ裏原系のファッションみたい」など「〇〇系」を使いますね。「〇〇系」では曖昧なのでハッキリしてくださいと思いませんか?



男子系ファッションについても、「男子のファッションだよね」と言い切ればスッキリすると思います。

肉食系についても、肉食動物にはいろいろな種類があるので、動物を特定せずに「集合体」として「系」が使われています。



一般的な会話ならそれで済むかもしれませんが、同じような現象がカードローン業界にもあるんです。それが「銀行系カードローン」と「消費者金融系カードローン」です。



利用者は悩みますよね。「え、銀行系って銀行のカードローンじゃないの?」「消費者金融系って消費者金融のカードローンじゃないの?」といった感じですよね。



▼【そもそも「銀行系」の意味が曖昧】< この[系]は[集合体]を表したい時に利用する単語です。カードローンの場合は「系列会社」というように、同じグループであることを指しています。
 一般的な
グループ分けはこのような感じになっています。
 [銀行系カードローン]


  • 銀行カードローン

  • 系列会社のカードローン



系列会社のカードローンというと、貸金業者にはアコムやプロミス、ノーローン(レイクは銀行カードローン)は銀行を含めたグループ企業系列会社です。


アコム
三菱UFJフィナンシャル・グループ


プロミス
三井住友フィナンシャルグループ


ノーローン
新生銀行グループ

厳密に区分けするとこのようになります。実際は系列会社というよりも「銀行」の集合体として「○○系」を使っているような感じになっていますね。

アコムやプロミス、ノーローンは消費者金融系に分類されることが多いですし、銀行系カードローンとはイメージしないのではないでしょうか。



完全な消費者金融業として、アイフルを筆頭に事業展開しているグループを指して「消費者金融系」というのはおかしいことです。消費者金融業者は消費者金融業の専業業者ですからね。



なので、銀行系カードローンとは「各銀行が行っているカードローン」という認識で間違っていないのかと思います。

アコムやプロミス、ノーローンが銀行窓口を受付として行うなら銀行カードローンとなりますが、それぞれ会社が独立しているので、決算の方法がどうであれ消費者金融系カードローンという区分けでいいのではないでしょうか。



厳密にいえば、アコムは三菱東京UFJ銀行の傘下ではなく、三菱UFJフィナンシャル・グループの子会社です。

三菱東京UFJ銀行も三菱UFJフィナンシャル・グループですから、やはり銀行系カードローンにアコムを入れるのはちょっと違うのではないかと感じます。



▼【銀行カードローンでお金を借りるということ

消費者金融カードローンに比べ、銀行へカードローンを申し込むのはちょっと敷居が高いのではないか?と考える方は多いと思います。

審査はどうなっているのか、申し込んでから決定までにどのくらい時間がかかるか?など不安になってしまう点が多いですね。



簡単に申し込みができる消費者金融の方が気楽ではないか、一般的に審査も甘くて、結果も早い。こういった認識を持っている方がほとんどなのではないでしょうか?

しかし、それは広告の見すぎなのかも知れませんよ。



銀行系カードローンのメリットを知ってしまうと、クレジットカードでのキャッシングでさえ「もったいないことをした」と感じてしまうことでしょう。


カードローンをご検討している方へ、
ここで銀行系カードローンの良さを細かくご紹介したいと思います。

2.総量規制は気にしなくて良い?

貸金業法が改正され、個人が契約できるローンの総額は年収の1/3までと規定されています。

この規定は個人に対してではなく、契約する側を規制する法律です。個人の契約可能額を保証するものではないことを知っておきましょう。



このことは貸金業法第13条の2に定められています。

▼【規制の対象とならない貸付がある

総量規制の対象とならない契約があります。身近なところでは住宅ローンや自動車ローン、クレジットカードのショッピング分ですね。

確かに住宅ローンや自動車ローンは金額が大きく、年収の1/3以内に収まることはないでしょう。



これらは分割で商品を購入しているため、お金を借りたという概念から外れるようです。

しかし返済していくのですから事実上「借金」となんら変わることはないのですが、割賦販売法での管轄となるため貸金業法が適用にならないのです。



そして重要なのは、銀行との契約(カードローンも含む)も貸金業法には規定されていないことです。

年収の1/3を超えるカードローンの契約もできるため、テレビCMなどで流れる「300万円までは収入証明不要」は許される範囲内となるようです。



契約できるかどうかは別として、銀行側がOKを出せば年収の1/3を気にしなくても良いことになります。

▼【消費者金融系カードローンは規制の対象

一方、銀行系カードローンに分類されるはずの大手貸金業者は、残念ながら総量規制の対象となり、年収の1/3以内での契約が定められています。



もしこれらが銀行系というのであれば、総量規制は関係ないことになりますね。ですから大手貸金業者は消費者金融系カードローンに分類されることになります。



貸金業法第13条の3により、契約額が50万円を超えるとき、他社との契約額の合計が100万円を超えるときは、申込者および会員から収入を証明する書類を提出してもらわなければならない規定もあります。



このように消費者金融業者は国から厳しい制限を受けているのです。




3.金利が低く設定されている

銀行系カードローンは年収の1/3にとらわれることなく契約することができるため、金利が低く設定されていることが多いですね。



例えばアコムでは契約額が100万円未満なら年18.0%の金利となっています。

アコムが所属する三菱UFJフィナンシャルグーループである、三菱東京UFJ銀行のカードローン「バンクイック」では100万円未満の貸付でも年12.6%から年14.6%と低く設定されています。

▼【利息額の比較をしてみる

年18.0%と年14.6%ではどれだけの利息の差が出るのか、電卓があれば簡単に計算することができますので、実際に計算してみましょう。


◆利息額=借入した額(借入残高)x年率/365日x利用日数



利息は日割計算となるため、365日で割ります。

ただし返済期間にうるう年がある場合は366日で割ってください。



計算例として50万円を30日間借りたときの利息額を計算しましょう。



◆年18.0%の場合

利息額=50万円x年18.0%/365日x利用日数30日


これを計算すると、利息額は7,397円となります。



◆年14.6%の場合


利息額=50万円x年14.6%/365日x利用日数30日


これを計算すると、利息額は6,000円です。同じ50万円を借りてもわずか数パーセントの差で、約1,400円の違いが出ます。



一括で返済するならば1,400円の差で済みますが、毎月の分割返済となれば積もり積もって大きな差になることが想像できます。

▼【多く場合「保証会社」をつけている

金利を低くできる背景のもうひとつの理由として、保証会社の存在があります。銀行は預金者からお金を預かっても良いとされている企業です。



お金に関する法律のうち、「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」いわゆる出資法があります。

その第1条において、不特定多数からあとで返すことを前提としてお金を預かってはならない、という定めが規定されています。



しかし銀行は特別に銀行業法があり、同法第4条において内閣総理大臣から免許を受けることで、出資法第1条を回避できるわけです。

同法第2条では業務内容が規定され、同法第1条で預金者の保護をしなければならないことも定められています。



つまり、銀行がカードローンによって貸し出したお金は、預金者のお金も含まれることから「貸したけど返済してもらえなかった」では済まないわけですね。

そのため銀行が契約するカードローンには万が一、会員が返済不能になったときに借金を肩代わりしてくれる人が必要となります。それが保証会社の仕事となるのです。



保証会社は銀行系カードローンの会員に不測の事態が起こったときは、速やかに銀行側へ借金を返済しなければなりません。



会員は同時に銀行から保証会社へ移動し、今後は保証会社へ返済していくことになるのです。三菱東京UFJのバンクイックの保証会社はアコムです。



今まで銀行の会員と思っていたら、いつの間にかアコムの会員になっていることもないとは言えないようです。アコムが会員の代わりに返済すれば、その旨の通知があるでしょうから「知らなかった」ことはないでしょう。



しかし返済状況が悪ければ、保証会社へ移動する可能性があることを知っておくと良いですね。銀行側は保証会社から入金されるのですから損をすることはないのです。




4.審査の厳しさが気になる方へ

基本的な審査において、銀行系も消費者金融系もそれほど差があるとはいえないでしょう。審査に落ちる原因は次の要因(信用情報)があります。


▼【①延滞や債務整理、自己破産などの金融事故

銀行に限らず貸金業全体として、申込者にお金に対して責任感がないと信用してもらうのは厳しいですね。



▼【②年収に見合わない契約数や契約金額

総量規制は関係ないといっても、年収300万円でクレジットカードを持ち、カードローン契約額100万円あると消費金融系ならもう契約枠がありません。

既に年収の1/3に達していますね。銀行では総量規制の代わりに「返済率」を見ているようです。



返済率とは1年間に支払った各種ローンの総額を年収で割ったものをいい、その割合が40%でギリギリ、できれば35%以内に収めて欲しいというガイドラインがあるようです。



自動車ローンや住宅ローン、今後カードローンで支払う額も含めた返済額を足してみましょう。それを年収で割って40%以内かどうか確認してみましょう。

▼【③毎月の支払い状況

他社の借り入れがあれば、毎月の返済状況が分かるようになっています。遅れがち、利息だけ返済、頻繁に借り入れをしている状態だと、返済に困っていると思われてしまうようです。


▼【④勤務先や勤続年数
】

定職が定まらず、転職を繰り返していると、本人に何か問題があるのではないか、また安定した収入を得ることが難しいのではないか、と判断するそうです。





▼【⑤携帯電話の滞納や家賃の滞納


最近多いのが、携帯電話や家賃の滞納です。携帯電話なら機器代金の割賦分が信用情報に関係するでしょう。

家賃の滞納は同じ保証会社にかかわることですので、保証会社がクレジットカード会社や消費者金融業者だと信用情報に関係します。



無担保、無保証でお金を貸すのです。優良顧客を獲得するには信用情報が重要になりますね。

▼【専業主婦でもOK!という商品もあります

収入のある方が基本的に申し込むことかできる銀行系カードローンですが、総量規制に縛られない分、収入のない専業主婦も申し込みができる商品もあります。



銀行系ならどこでも良いということではありませんが、銀行によっては配偶者に安定した収入がある場合、限度額を引き下げて契約できるカードローンがあります。



消費金融系では総量規制の元となる収入がなければ契約しないのが普通でしょう。

□年齢が満20歳以上65歳未満の国内に居住する個人のお客さまで、原則安定した収入があり、保証会社(アコム(株))の保証を受けられるお客さまがお申し込みいただけます。

▼【審査が甘いのは消費者金融系?

ご説明したように、基本的に審査する内容は同じです。インターネット上で「極甘審査のファイナンス」として誘導しているサイトもあるようですが、原則として審査内容が変わることはありません。

消費者金融系は審査が甘い、というのは既に遠い過去の話で、今では「都市伝説」と考えるようにしたいところです。



そんな甘い広告に乗せられて「非正規業者」と契約しないように、その点は注意してくださいね。




5.インターネットで即日融資可能?

銀行系は即日融資が難しい、そんな話も聞きますね。消費者金融系なら最短30分審査、自動契約機完備で土日祝日もOKという企業も多くなりました。



その関係もあってなのか、銀行も同じように即日融資可能な金融機関が増えているようです。

6.銀行を選ぶポイントは?

銀行系カードローンを選ぶ際に注意したいポイントとして上げられるのは、やはり信用情報に良くない情報があるかどうかです。



審査に不安を抱えているから消費者金融系へ、というのはちょっと考えが甘いかも知れません。



大手消費者金融であるアコムの、契約率は約50%ですから申し込んだ2人に1人は審査に落ちているということです。審査は甘くないようですね。



年収と他社契約額の割合が1/3を十分下回るなら消費者金融系カードローン、カードローンの契約がなく返済率が35%以下なら銀行系カードローンが良いのでは?という見極めをすることもできます。



もちろん信用情報に何か問題があれば、どちらに申し込んでも同じ結果が得られることになるでしょう。次に、他の選ぶ時に注意したいポイントをご紹介します。

▼【申し込みから借入までの流れを見る

インターネットから申し込める方法が増えましたが、銀行系カードローンの場合、銀行口座での手続きが必要になることがあります。



例えば、みずほ銀行カードローンの場合、同行に口座があればWEB完結で最短即日融資可能としていますが、口座がないと開設しなければならず、その分だけカード発行が遅れてしまいます。

契約を希望する企業のそれぞれ公式サイトで申し込み方法を確認しましょう。

▼【借入条件も重要です

銀行によっては年収や勤続年数によって申し込みができる商品と、できない商品を分けていることがあります。

パート収入でも契約OKなのか、派遣社員でも契約OKなのかなど、契約内容がどのような条件を対象としているのか確認しておきましょう。



金利は低い方が有利なのは分かりますが、審査に通らないことにはどうしようもないですよね。また借入方法として便利なATMの手数料がかかるのかどうかも重要なポイントでしょう。


カードによっては、
手数料として一回の取引に108円や216円などかかることもあるようです。わずかな金額とは言え、年間を通して考えれば結構な額になるかも知れません。

▼【返済条件も考えておきましょう

お金を借りたら今度は返済のことを考えなければいけません。支払日が固定されていて、例えば毎月10日が支払日、支払い方法は口座引落のみなど、選択の余地がないことがつらい場合もありますよね。

給料日が15日という方にとってはちょっと考えるべき問題です。


銀行の中には初回借入した翌日から35日以内に返済、それ以降の返済についても、返済日の間隔が35日以内であればOKというカードローンもあります。給料日に合わせて支払日を決めることが出来るのは利用者目線だと言えます。



35日以内であれば良いのですから、仕事の都合や天候などの理由で今日は無理かな?となれば、返済を翌日にすることもできます。

5日間も支払期日に余裕があると、精神的にも楽になれるので良いですね。




7.「過払い金」ってあるの?

銀行系カードローンでも消費者金融系カードローンでも、利息制限法を超えた金利を支払っていれば過払い金の対象になると言えます。


まずは、
利息制限法を見てみましょう。

第一条  金銭を目的とする消費貸借における利息の契約は、その利息が次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める利率により計算した金額を超えるときは、その超過部分について、無効とする。


一  元本の額が十万円未満の場合 年二割


二  元本の額が十万円以上百万円未満の場合 年一割八分


三  元本の額が百万円以上の場合 年一割五分

①借りたお金が10万円未満:年率20.0%


②借りたお金が10万円以上100万円未満:年率18%


③借りたお金が100万円以上:年率15%



以上の金利を超えて契約した場合、その金利額については過払い金となり、超過した部分は借りた残額(元本)に充当されることになっています。契約した相手が銀行、クレジットカード会社、消費者金融業者など、どの企業であっても
利息制限法の適用には関係がありません。



しかし、銀行系カードローンで過払い金が発生したという事例は聞いたことがありませんよね。銀行系カードローンでは、過払い金が問題になる以前から、利息制限法の範囲内で融資することが当たり前と考えられていたからです。



完済している方が過払い金のことを気にしている場合、時効の関係もありますので、気になる方はすぐに最寄りの司法書士事務所、弁護士事務所に電話相談してみることをオススメします。

8.まとめ

銀行系カードローンと消費者金融系の違いは気にしない方がいい?

いかがでしたでしょうか?日本語の解釈は難しいですね。

多くのサイトは銀行系カードローンとしてアコムやプロミスを入れていますが、組織図を見ると銀行直属ではなく、グループ企業の一員ということが分かります。



信用情報に自信がある方は銀行のカードローンを利用したいですね。三菱東京UFJ銀行のバンクイックや三井住友銀行カードローンがおすすめになります。



どちらもグループ企業にアコムやプロミスがあり、そのノウハウを完全に吸収しているようなので、銀行のカードローンとは思えないほどのスピード感があります。それぞれATM手数料がかからないのもメリットです。



保証会社のことを気にする方もいますが、大きな問題もなく、通常利用しているのであれば問題ないでしょう。お金を借りるときは計画的に!