お見舞金は絶対に必要?フルーツや花束を選んだ時の相場とマナーは?
誰かのお見舞いに伺うときの「マナー」は大丈夫ですか?
最初にお見舞いの際にお金を添えるとか、お見舞金を渡さなければダメということはありません。
しかし、お見舞金の相場を知っておくことはマナーとして損ではありませんね!
1.それぞれの関係に応じた一般的な相場は?
それぞれのパターンのお見舞い金相場をご紹介する前に、お見舞いと聞いて「フルーツ」や「花束」を思い浮かべる方も多いかと思いますが、それも場合によっては正解となります。
相手に渡すものとして、「お金」よりも「心遣い」が必要になるケースもあります。
しかし、相手が望むものが確認出来ない状況においては、お見舞金としてお金を包むのも一般的です。
また相手が友人なのか、親戚なのか、上司、または部下なのかによっても金額は変わってきます。
以下の金額はあくまで相場・目安ですが、参考となる一般的なお見舞い金の相場をご紹介します!
▼【①・同僚の場合】
相手が同僚の場合、3000円くらいがお見舞い金の相場とされています。
▼【②・部下の場合】
相手が部下の場合、3000〜5000円がお見舞い金の相場とされています。
▼【③・上司や目上の人に渡す場合】
上司や目上の人(取引先の官職の方等)に対してお見舞金を渡すのは、通常は失礼にあたります。
しかし相手の病状の度合いや付き合いの親密度によっては、同僚と相談の上でお見舞い金を渡すというケースもあるかもしれません。
この場合は、お見舞い金の金額についても相談しながら決めるのが良いかと思いますが、金額そのものよりも相手にどうやって渡すかが鍵になります。
目上の人に対して、なるべく失礼にあたらないように、相手が受け取りやすいような言葉や手紙を添えるべきと言えるでしょう。
▼【④・両親・兄弟姉妹・親戚へのお見舞金相場】
冠婚葬祭同様、こちらもやや高めの相場となっています。概ね5000円〜10000円がお見舞い金の相場とされています。
親戚の場合は相手との間柄も考慮に入れるべきなので、あくまで一般的な金額は目安として増減を考えるべきかと思います。
特に両親の場合は受け取らない方も多いかもしれません。お見舞いとしては金額そのものよりも、お見舞いに行く頻度に気を使う方が良いでしょう。
▼【⑤・友人へのお見舞金相場】
友人へお見舞いする機会も稀にあるかと思います。この場合は3000〜5000円がお見舞い金の相場とされています。・・とはいっても、日頃の友人関係を考慮して金額は決めましょう。
ただし、あまりにも高額なお見舞い金を包んでしまうと、相手の心理負担が大きくなる点にも注意しておきましょう。
2.渡してはいけない金額「忌み数」
一般常識的に包んではいけない数字というものがありますので、その点には必ず注意しましょう。
・・といっても「忌み数」と呼ばれる数字を覚えるのが難しいということはありません。
忌数とされる数字は「4,6,9」になります。これはそれぞれが【死】、【無】、【苦】といったネガティブなイメージを想起させるためです。
会社でお金を出し合った際、合計した金額がこの数字を含んでしまうということもありえますので、気が付いた時には調整するようにしましょう。
3.お見舞金を手渡す時の注意点
お見舞金の金額が決まったはいいけれど・・。どうやって包んで、どう渡せばいいのか分からない!という方のために、一般的なルールをご紹介します。
▼【①・お見舞金の袋はどうする?】
お見舞金を包むのに使う袋は「紅白の結び切り」の「水引」が付いた袋、白無地の封筒、赤帯の入ったお見舞い用の封筒となります。
この際、絶対に忘れてはならない、間違えてはならないのが「水引の結び」になります。水引には「結び切り」と「蝶結び」の二つがありますが、後者の蝶結びは「なんども繰り返すもの」という意味合いを持っています。
怪我や病気の繰り返しを連想するメッセージとなってしまいますので、「一度きり」の意味をもつ「結び切り」の袋を必ず使いましょう。
▼【②・新札がいいの?旧札がいいの?】
お金を包む前に、お見舞い金の場合は「旧札」を使いましょう。新札はなかなか手に入らない分、あたかも「事前に準備していた」「この状況を待っていた」というようなことを暗示してしまうことがあります。
日常生活であれば、旧札の取り扱いの方が圧倒的でしょうから、基本的には財布や引き出したお金を使えば良いかと思いますが、もし新札が混じっていたら、折り目をつけたりしてから使いましょう。
▼【③・お見舞いの手紙を添える場合】
お見舞いの場合、代表者を立てて皆からの手紙を渡したり、遠方のためにお見舞いに行くのが難しく、手紙にお見舞金を同封して送るというケースもあります。
デジタル世代に移行するとともに、手紙を書く頻度も減ってきている上、格式張った文面を書かねばならないと思うと、なかなか筆が進まないかもしれませんが、「時候の挨拶」等は書く必要はありません。
内容としては、相手への気遣いを前面に押し出した文面になっているかどうかに注意しましょう。
また書いてはいけない表現がありますので、こちらは意識してチェックしておきましょう。
忌言葉:4,6,9の忌数、死、苦しむ、消える、枯れる、終わる、複数や繰り返し、長期を連想させる言葉
▼【④・お見舞い金、お見舞いのタイミングは?】
お見舞いに行くタイミングは、必ず相手方のご家族や病院に確認してから決めましょう。お見舞いに行くこと自体が迷惑になってしまうのは必ず避けてください。
相手の入院を聞いて、お見舞いに行くと決めた際は、まずは病院に適切なタイミングを聞き、その後、ご家族と調整されるというのが良いかもしれません。
お見舞いに行く日が決まった際は、病院に面会時間の確認をするとともに、午後にお見舞いに訪れるのが良いでしょう。午前中は検査が入っていることも多いためです。
お見舞いを渡すタイミングについては、入室後すぐに手渡しましょう。お見舞いの言葉とともに、その場でお渡しするのが良いとされています。
渡す際の言葉としては「何が良いかわかりませんでしたので、お見舞い品の代わりに」や「何かと入用かと思いますので、何かのお役に立てれば」等の相手への気遣いを示す言葉を添えましょう。
4.お金以外のお見舞い品のマナー
お見舞いといえば「フルーツ」や「花束」という方もおられるでしょう。
その場合の相場は先にご紹介した金額が参考になります。ただし「フルーツ」や「花束」を渡す場合についても、気をつけるべき点があります。
▼【①・食べ物の場合】
相手の好物を渡すというのもスタンダードなお見舞い品ではありますが、当然ながら相手の状態を気遣う必要があります。
手術前後に大量に食事を取ることは控えなければなりませんし、時期によってはナマモノや揚げ物はすぐに傷んでしまいます。
基本的な観点としては、食事制限の状況も含めて相手が食べられる状態にあるかどうかであり、その上で日持ちのする食べ物をチョイスされるのが良いでしょう。
どうしても日持ちしない食べ物を相手が望んでいるのであれば、少量持っていかれるのが良いかと思います。
▼【②・花束の場合】
病院によってはそもそも花束の持ち込みが禁止になっているところがあります。まずはそれを確認しましょう。その上で、縁起が悪いとされる花を混ぜることのないようにしましょう。
原則として菊、椿、鉢植えの花などが縁起が悪いとされています。
「花束」を用意する場合、お花屋さんに聞きながら決めるのがベターかもしれません。またこちらもお見舞金同様、忌数にならないように本数を調整しましょう。
▼【③・その他のお見舞い品について】
入院の長期化に伴い、何か違うものをお見舞いの品として選択する場合もあるかと思います。
入院中はおおっぴらに出かけられる訳ではないので、時間を持て余しがちです。
読書好きの方なら本や雑誌、音楽好きならCDアルバム、映画好きならDVD等も一考の価値があります。相手との間柄次第では、事前にリクエストを聞くのも良いでしょう。
5.まとめ
「お見舞金の相場」と「マナー」をご紹介しました。
「お見舞金の相場」と「マナー」について知っておくことは、いざことが起きた時のために慌てないことに繋がります。
大事なことは相手への気遣い、いたわりを前面に押し出すことであり、お金を渡すことや金額の量が相手を見舞う気持ちを決めるわけではありません。
相手が気を使わなくてすむように、相手の心情をまずは第一に配慮しながら、お見舞金を渡すようにしましょう。