急増するスキミング被害!絶対に覚えたい6つの対策とは?
2・スキミングの手口〜巧妙さを知る
3・スキミングされた。どうしたら?
4・被害に遭わないための対策
5・海外でスキミングを防止する対策
6・早期発見対策も必要です!
7・スキミング防止カードを使えば守れる?
8・クレジットカード会社のスキミング対策
9・まとめ
クレジットカードのスキミング被害が急増しています。
一般社団法人日本クレジット協会の調べによると、クレジットカードの不正使用被害額は毎年100〜200億円前後となっています。
2000年の300億円超という被害額に比べると、多少減ってきてはいますが・・。
1・スキミング被害が急増中!
クレジットカードのスキミング被害が急増しています。
一般社団法人日本クレジット協会の調べによると、最近のクレジットカード不正使用被害額は約200億円にもなります。
Wikipediaでは、スキミングを次のように定義しています。
「スキミング」(英語:Skimming)とは、カード犯罪で多く使われる手口の一つ。
磁気カード(ICチップ)に書き込まれている情報を抜き出して、まったく同じ情報を持つカードを複製する犯罪手法です。
カード情報を読み取る機能を持ったスキマー(またはスキミングマシン)という装置を使って、カードの磁気部分に記録されている情報を盗み取り、偽造カードを作って使用するなどといった方法で犯罪は行われます。
最近はスキマーの技術が上がり、小型化・高性能化しているため、気が付かずに情報が盗まれてしまうことも多くあります。
また、スキミング端末は秋葉原で数千円程度で売られている場合もあるので、入手も簡単になっています。
さらに、正式なカードの所有者であっても、手元にカードが残っているため、利用明細を見るまでスキミングされたことに気付かないことが、発見を遅らせる原因となっています。
2・スキミングの手口~その巧妙さを知る
▼【いつも利用しているATMに仕掛けが!】
クレジットカードの場合、「接触型」での利用となります。
Suicaなどの「非接触型」とは異なり、情報が記録されている部分に直接読み取り装置で接触させることで、情報を盗み取ります。
その装置をどう使って情報を盗み取るのか?ということなのですが・・。
例えば、お店のクレジット決済を処理する端末にスキマーを仕掛けたり、ATM端末のカードリーダーの部分にスキマーを仕掛けることで情報を抜き取ります。
そうすると、スキマーにカード情報が蓄積されていきますが、後日このカード情報が蓄積されたスキマーを回収し、偽造カードにコピーして不正に使用します。
セブン銀行ATMのカード挿入口にスキマーが仕掛けられ、その横には暗証番号を盗み取る小型カメラまで設置されて、カード情報が盗み取られるという事件が発生しています。
あまりに巧妙で手が込んでいるため、とてもそのような不正が行われているなどと気が付くのは難しいと思われます。
セブン銀行のウェブサイトに、その時に取り付けられた器具とカメラ内蔵の箱の写真が出ているので、気になる方は確認してみましょう。
▼【海外でも急増!海外旅行でもスキミングに注意!】
海外ではお店の従業員がカード情報を盗む例が後を絶ちません。
ロッカーなどに荷物を預けている間にクレジットカード情報を盗まれるという事件もあります。
後者の場合には、ロッカーの暗証番号を設定する時、暗証番号を盗み見るための小型カメラを設置することで暗証番号情報を入手します。
多くの場合、その暗証番号がカードの暗証番号と同じであることから、不正利用されるという手口が使われています。
空き巣に入られて、カード情報だけ盗んでいくという事例もあるようです。
物が盗まれていないと、空き巣に入られたことすら気が付きそうにありませんから注意が必要です。
3・スキミングされた。その時どうしたら?
スキミングにも盗難保険が適用
すべてのクレジットカードには盗難保険が自動で付いています。
特に手続きなどは必要なく、保険料も徴収されていないので認識していないことが多いと思いますが、スキミング被害に合った時にはこの保険が自分を守ってくれます。
保険の名称からすると、クレジットカードそのものを紛失した時にだけ適用される感じですが。
クレジットカード情報を盗み取るスキミングの被害を受けた場合でも、盗難と同じように適用される保険です。
なので、むやみにスキミングを不安がる必要はないのかもしれません。
しかし、スキミング被害を受けた時、しかるべき手続きを踏まなければせっかくの保険も利用できなくなってしまいます。
スキミング被害が補償されない場合
利用明細書を見たとき、身に覚えのない取引があった場合。
スキミングの被害に遭ったかもと感じた時は、ただちにクレジットカード会社に連絡し、そのカードの利用停止をお願いしましょう。
スキミング被害については不正利用された金額がクレジットカードの盗難保険から補償されることになっています。
ところが、次のような場合にはカード所有者に過失があると判断されることがあり、補償されない場合もあります。
【①・暗証番号が使われてしまったとき
】
暗証番号が誕生日や電話番号など、他人が簡単に推測できるようなものにしている場合。
カードにメモしている場合など、暗証番号が他人に漏れて不正利用されてしまった場合は、損害額が補償されません。
【②・クレジットカード裏面の署名欄にサインがないとき 】
裏面にサインをしていなかった場合、不正利用者がサインを記入して利用した場合。不正利用された金額は補償されません。
【③・カード会社へ連絡した時が一定日数を超えているとき 】
クレジットカードの紛失、盗難、不正利用に気が付いた場合。速やかに届け出なければ補償が受けられなくなる可能性があります。
このように明らかにカード所有者本人に落ち度がある場合、不正利用による損害額は補償されません。
また、補償される範囲や手続き方法など、カード会社によって対応が異なるようです。
一度ご自身のクレジットカードの会員規約を確認してみましょう。
4・被害に遭わないための対策
スキミングの手口を見てみると、100%防御するのは難しいことがわかります。
それでも、一定の対策をすることで、被害に遭う可能性を低くすることはできます。ここではそれらの対策を見て行きましょう!
▼【1.ICカードに切り替える】
最近のクレジットカードはほとんどICチップが搭載されたカードに切り替わっています。
磁気タイプのカードの場合、0.5秒あれば情報を盗めると言われますが、ICチップの場合には瞬時に情報を抜き取ることは難しいようです。
ただし、ICチップが搭載されていれば安心というわけではなく、むしろ暗証番号取引のほうが暗証番号が盗まれた場合に補償外になるため危ないという声もあります。
▼【2.利用するATMをいつも利用する銀行などに限定する】
ATMのカード差込口がいつもと違うと気が付くためには、いつも同じATMを利用していないと異変に気が付くのが難しいと思われます。
また、ATMによるスキミング被害はショッピング・モールなどに設置されたATMでの事例が多いと言われています。
いつも場当たり的にお金をおろしている場合には、この習慣を変えなければいけないので最初は大変かもしれません。
しかし、むしろお金の管理には有効だと思いますので、この機会に行動を変えてみましょう。
▼【3.暗証番号を入力するときは、手で覆う】
小型カメラでも読み取れないように、手で覆って入力することは大きな防衛策となり得る方法です。
▼【4.暗証番号を推測されやすいものにしない】
推測されやすい暗証番号は、不正利用の被害に遭いやすいと言えます。スキミング被害に遭っても補償されない可能性が高くなります。
▼【5.レストランなどでの精算はテーブルでは行わない】
カードが自分の視界から離れることを避けるようにしましょう。特に海外でのお店では要注意です。
▼【6.クレジットカードのキャッシング枠を廃止する】
キャッシングは暗証番号取引になるので、補償の対象外になる可能性が高くなります。
利用しないのであれば、枠をゼロにするなどしたほうが被害に遭いにくくなります。
そもそもキャッシングは借入ですし、利用しないような金銭管理を心掛けるように習慣を改善するようにしましょう。
5・海外でスキミングを防止するための対策
海外でクレジットカードを使う場合、特に注意しておきたいポイントを確認しておきましょう。
海外でもスキミング被害は急増していますが、国内の日常生活でクレジットカードを使う時とは異なる注意点があります。
▼【 銀行店舗内のATMを利用する】
できればATMを利用することなく、レートが悪くても現金での両替を選びたいところですが、海外に日本円をたくさん持っていくのも危険が伴います。
どうしてもATMを利用しなければならないときは、ガードマンや銀行の店員が常駐している店舗にあるATMを利用しましょう。
このようなセキュリティが強い場所であれば、ATMに仕掛けをすることが難しいためです。
▼【 海外専用のプリペイド式カードを利用する】
被害に合ったとしてもその損害額を抑えたい。そんな場合は、海外専用のプリペイド式カードを利用するのも有効な方法です。
海外利用専用のプリペイド式カードの場合、海外専用の口座に入金された日本円の金額までしか使えません、
万が一被害に合ったとしても、被害金額は口座に入金されている金額までに抑えることができます。
カードを使う前に口座に入金しておかなければならないという手間はありますが・・。
スキミング対策に決定打がない場合、被害額の上限を設定できるというメリットが手間というデメリットを上回るかもしれません。
プリペイド式カードの中にはクレジットカードとして利用出来るカードもあります。頻繁に海外に出かける方は検討してみましょう。
6・早期発見対策も必要です!
こうやってスキミング対策の方法を見ると、簡単な方法が多い一方で、これと言った決定打がないこともご理解いただけると思います。
保険でまかなえるとは言っても、被害に合うと被害額を取り戻すまでに時間と労力を要します。
できるだけの対策を打って、被害に合わないようにしたいですね。
さらに、スキミング被害を早期発見できるようにすることも大切です。利用明細書は必ず確認するようにしましょう。
また、クレジットカード会社が提供しているWeb利用明細サービスを利用すれば、いつでも利用明細を確認することができます。
Web利用明細サービスは、スキミング被害に遭っていないことを確認するためにも、ぜひ利用したいサービスですね!
このような不正利用対策を組み合わせることで、予防と早期発見の両面から対応できるようにしておきたいところです。
7・スキミング防止カードを使えば身を守れる?
インターネットで検索してみると、いろいろなスキミング防止グッズが販売されていることに気が付くと思います。
これらは主に非接触型のスキミング防止グッズになります。
ここまで触れてきませんでしたが、最近では非接触型のスキミング被害も増えています。
Suicaなどの普及により、少し離れた場所からでもカード情報が読み取れるようになったことから、満員電車などの混雑した場所でスキマーを利用して非接触型カードの情報を盗み取る犯罪も増えています。
非接触型のスキミングになると、いつ被害に合ったかも分からないので怖いものですよね。
ただし、非接触型カードの場合、様々な防止グッズが販売されており、これらのグッズを活用することで被害を食い止めることができます。
8・クレジットカード会社のスキミング対策は?
このようにクレジットカードの被害が増えてくると、クレジットカードの利用を止めようと思う人も増えてくるかもしれません。
クレジットカードを安心して使ってもらうために、クレジットカード会社もあらゆる方法を駆使して対策に乗り出しています。
例えば、家電量販店でクレジットカードを利用して買い物をしようとした時、カード会社から電話で本人確認をされたことはありませんか?
カード会社では不正使用検知システムなどを活用して、過去の不正パターンと似ている取引があった場合。
クレジットカードの利用による取引が保留されることがあります。
これにより不便が生じることもありますが、自分もいつ不正使用の被害者になるか分かりません。
こういったセキュリティ機能によって、安心してクレジットカードが使えるのだと考えたいですね!
9・まとめ
クレジットカードを不正利用されないための予防方法をご紹介しました。
ATMを利用したスキミングはクレジットカードだけではなく、キャッシュカードにも当てはまります。
最近ではSuicaなどの非接触型カードに対するスキミングも多数発生しており、こちらにも注意が必要です。
便利になる一方で、負の側面として犯罪のチャンスも増えていると言えそうですね。
スキミング被害は 誰でも起こり得ることなので、出来る限りの防犯対策は行って身を守るようにしましょう!